Mermaidの図は、mermaid-cliを使ってSVGやPDFに書き出せます。
Mermaidはテキストから図を描画できるため、バージョン管理するドキュメントと相性のよいツールです。ただし、論文やスライド、ポスターに使う画像として保存するには、出力形式とサイズを指定する必要があります。PNGのピクセル数が足りないと、想定した大きさで印刷したときにぼやけて見えることがあります。

コマンドラインで出力する
@mermaid-js/mermaid-cliには、mmdcコマンドが用意されています。npm install -g @mermaid-js/mermaid-cli
mmdc -i diagram.mmd -o diagram.svg # vector, preferred
mmdc -i diagram.mmd -o diagram.pdf # vector PDF
mmdc -i diagram.mmd -o diagram.png -s 3 # raster at 3x scale| 形式 | ベクター対応 | 向いている用途 | 避けたい条件 |
|---|---|---|---|
| SVG | ベクター要素を格納可能 | Web掲載、出力後の編集 | 使用先がSVGに対応していない |
| ベクター要素を格納可能 | 論文、印刷、スライド | 取り込み先の編集ソフトで必要な要素を保持できない | |
| PNG | 非対応 | プレビュー、ラスター画像が必要な用途 | 最終的な表示・印刷サイズに対してピクセル数が足りない |
ほかの出力方法
mmdcはCLIなので、図の生成をビルド工程に組み込めます。よく使われる方法は、.mmdのソースをコミットし、ドキュメントのビルド時に画像を生成することです。ソースを更新するたびに描画し直せば、画像だけが古いまま残るのを防げます。- run: npm install -g @mermaid-js/mermaid-cli
- run: mmdc -i docs/architecture.mmd -o docs/architecture.svg

見た目を調整する
Mermaidの既定のスタイルはドキュメント向けです。論文などに使う場合は、次の3点を調整するとよいでしょう。
- テーマ。 図のYAMLフロントマターで、
configの下にtheme: neutralを設定します。印刷用のテーマを決める前に、実際に使うサイズでプレビューしてください。 - フォント。 設定の
fontFamilyでフォントを指定し、描画環境にそのフォントがインストールされていることを確認します。 - 向き。
graph LRとgraph TDでは図の縦横比が変わります。論文の段幅に収める際には、この違いが効いてきます。
---
config:
theme: neutral
fontFamily: Helvetica
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graph LR
A[Sample collection] --> B[Extraction]
B --> C[Sequencing]
C --> D[Analysis]
Mermaid以外のツールが向いている場合
Mermaidはレイアウトを自動で計算するため、配置を細かく指定できる範囲には限りがあります。ドキュメントには便利ですが、配置そのものに意味がある科学図表では制約になります。
位置を厳密に揃えたい場合、投稿先の図の表現に合わせたい場合、解剖学的な位置や時間の順序などの関係を配置で示す場合には、別のツールを検討しましょう。Mermaidで図の骨組みを作り、SVGに出力してからベクター編集ソフトで仕上げる方法もあります。ただし、手作業で加えた仕上げの編集は、Mermaidのソースから再生成しても再現されません。

ヒント
.mmdのソースと出力画像は、一緒にコミットしましょう。ソースはレビューで変更点を追いやすく、内容が変わったときに図を再生成できます。画像は、完成した見た目を確認するために必要です。どちらか一方だけを残すと、変更の確認か閲覧の手軽さが損なわれます。関連記事
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