ColorBrewerは、検証済みの連続・発散・定性カラーパレットを提供します。
ColorBrewerは、ペンシルベニア州立大学のCynthia BrewerとMark Harrowerが開発した地図作成ツールとして始まりました。今も科学可視化で広く使われている理由は明快です。パレットを表現するデータの種類で分類し、色覚異常やグレースケール印刷でも識別できる組み合わせを示してくれます。
連続・発散・定性と表示された3行のColorBrewer色見本と、その下に並ぶHEXコード(SciFigで作成したColorBrewerカラーチャート)
最初にパレットの種類を選ぶ
科学図表の不適切な配色は、ほとんどが好みではなく種類の選択ミスです。個々の色を比較する前に、パレットの系統をデータの種類に合わせましょう。
| データの種類 | パレットの系統 | 例 | 適した用途 |
|---|
| 順序のないカテゴリ | 定性 | Set2、Dark2、Paired | 生物種、処理群、実験条件 |
| 順序または連続性のある値 | 連続 | Blues、Greens、YlOrRd | 濃度、個数、密度 |
| 中心値から両方向に離れる値 | 発散 | RdBu、RdYlBu、BrBG | 対数変化量、異常値、相関 |
連続データに発散パレットを使うと、存在しない中心値を作ってしまいます。カテゴリに連続パレットを使うと、存在しない順位を暗示します。どちらも、読者が軸ラベルを読む前から誤解を招きます。
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定性パレット
Set2(8クラス) — 柔らかく低彩度で、色覚異常にも比較的配慮された配色です。グループ化棒グラフや箱ひげ図の標準候補に向いています。
#66C2A5 #FC8D62 #8DA0CB #E78AC3 #A6D854 #FFD92F #E5C494 #B3B3B3
Dark2(8クラス) — 彩度が高く、色同士の分離が明確です。系列を細い線や小さなマーカーで示す場合に適しています。
#1B9E77 #D95F02 #7570B3 #E7298A #66A61E #E6AB02 #A6761D #666666
Paired(12クラス) — 明暗の色が対になっています。各遺伝子型の中に対照群と処理群がある場合など、カテゴリが自然に入れ子になるデータで役立ちます。
#A6CEE3 #1F78B4 #B2DF8A #33A02C #FB9A99 #E31A1C #FDBF6F #FF7F00 #CAB2D6 #6A3D9A #FFFF99 #B15928
Pairedで意味を持つのは色の組み合わせです。互いに無関係な12カテゴリには使わないでください。読者が明暗の組から、データに裏付けられていない関係を読み取ってしまいます。
連続パレットと発散パレット
Blues(5クラス) — 単一色相の連続パレットです。
#EFF3FF #BDD7E7 #6BAED6 #3182BD #08519C
RdBu(5クラス) — 明るい中性色を中心にした発散パレットです。
#CA0020 #F4A582 #F7F7F7 #92C5DE #0571B0
RdYlBu(5クラス) — 黄色を中心にし、両端のコントラストを高めた発散パレットです。
#D7191C #FDAE61 #FFFFBF #ABD9E9 #2C7BB6
発散カラーマップでは、中性色を意味のある中心値に固定してください。対数変化量が-1から+4までのとき、ソフトウェアにデータ範囲の中央を使わせると、中性色は+1.5に置かれます。その結果、多くの遺伝子が下方制御されているように見えてしまいます。
同じ発散ヒートマップを、データ範囲の中央に合わせた場合と正しくゼロに合わせた場合で比較し、反対の視覚的印象になることを示した図(SciFigで作成)
データの種類に合わせて連続・発散・定性ColorBrewerパレットを適用した3つのグラフ例(SciFigで作成)
色覚異常に配慮した組み合わせ
すべてのColorBrewerパレットが色覚異常に対応しているわけではなく、定性パレットは特に注意が必要です。実務では次の原則を使えます。
- 単一色相の連続パレット(Blues、Greens、Purples)は主に明度が変化するため、構造的に区別しやすい配色です。
- Set2とDark2は3〜4クラスなら良好ですが、それを超えると識別しにくくなります。
- Pairedは、意味を担う明暗の差が色覚異常では縮まるため、安定した選択ではありません。
4つを超える定性カテゴリが必要で、アクセシビリティを重視するなら、ColorBrewerの定性パレットよりOkabe-Itoパレットが適した出発点です。
科学図表のカラーパレットガイドで、この選択基準を詳しく説明しています。
ヒント
ColorBrewerはクラス数を意図的に制限しています。ある配色が最大8または9クラスまでしか提供しないのは、技術的な制約ではなく設計上の結論です。それ以上では、読者が色と凡例を正確に対応させにくくなります。この上限を、図の構成を見直す合図として扱ってください。
Set2を使って直接ラベルを付けたグループ化棒グラフと、12項目の凡例を使った同じグラフを並べ、後者が読みにくい理由を示した図(SciFigで作成)
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関連する読み物: 科学図表に最適なカラーパレット(2026年版), 論文に図を入れる方法(ステップ別).
よくある質問
8クラスのSet2は、#66C2A5、#FC8D62、#8DA0CB、#E78AC3、#A6D854、#FFD92F、#E5C494、#B3B3B3です。カテゴリ数が少ないグループ化棒グラフや箱ひげ図に適した、柔らかな定性パレットです。
はい。ColorBrewerの色仕様は、出版物やソフトウェアでの利用を認めるApache形式のライセンスで提供されています。出版社が明示的な許諾文を求める場合は、ColorBrewerのサイトで最新のライセンス本文を確認してください。
値が低い方から高い方へ並ぶ場合はBluesやYlOrRdなどの連続パレットを使います。ゼロのような意味のある中心値から両方向に離れる場合はRdBuなどの発散パレットが適しています。発散カラーマップはデータ範囲ではなく、その中心値に合わせてください。
いいえ。単一色相の連続パレットは構造的に区別しやすく、Set2とDark2はおよそ4クラスまで良好です。Pairedは、明暗の組み合わせが色覚異常では似て見えるため、安定した選択ではありません。
両者の構造は似ていますが、彩度が異なります。Set2は落ち着いた色で、棒などの広い塗りつぶし領域に適しています。Dark2は彩度が高く、細い線や小さなマーカーをより明確に区別できます。
カテゴリがおよそ8つを超えると、色と凡例を正確に対応させにくくなるためです。この上限は人の知覚限界を反映した意図的な設計です。より大きなパレットを探すのではなく、図を分割するか直接ラベルを付ける合図として活用してください。